ゼロ時間の謎
先週水曜のレディース・デーに「ゼロ時間の謎」を見てきました。アガサ・クリスティーのミステリー「ゼロ時間へ」の映画化です。朝一番の上映回でしたが客席は満員で(10時前に着いた時点で残り4席でした)クリスティーものはまだまだ人気あるんだなぁと驚きました。観客の年齢層はやや高め、レディースデーにもかかわらず一人で観に来ている年配の男性客が多かったのが印象的です。
そういうワタクシもクリスティー映画は大好きなものでなんの情報も仕入れず無条件で観に行った作品だったのですが、映画が始まってまもなく違和感が…台詞がフランス語なんですね。あ、舞台はフランスなんですか?(爆)フランス人の監督がフランスを舞台に撮った「ゼロ時間」なわけです。ということで、登場人物すべてフランス人。おかしいと思ったんだよ~ぷぷぷ。でも美術や室内装飾はしっかりイギリス風、絵に描いたようなクリスティー風舞台でファンは満足できるかと(やはりファンの目を意識してるんですかねw)。
とにかくメルヴィル・プポーとキアラ・マストロヤンニが綺麗っす!
キアラ、どんどんお母さんに似てくるな~彼女、若いときより今のほうが好きだ。
ローラ・スメットのすれっからしぶりが素晴らしい。役を離れた素の彼女もこんな女なのかと錯覚するよ(笑)。
先ほど書いた「クリスティー風」ということですけど、この映画は現代のフランスが舞台になっているんですね。現代の設定だというにもかかわらず、どうしても原作が書かれた40年代のような雰囲気を感じてしまうのですよ。インターネットや携帯電話が登場して、役者はトップモードの服を着ているというのにね。これは意図的なもの?それともそんな風に感じてしまうのはワタクシだけなのでしょうかね?クリスティー原作の世界をこよなく愛する人には安心して観ていていられる映像なわけですが、もしかしたら観る人によってはずいぶん古めかしい映像だと感じるかもしれないなとも思ったり。個人的にはクリスティーの映画はやっぱり「こんな雰囲気」であってほしいと思うのです。金田一耕介がコンクリートのモダンな家屋で暮らすのはちょっとと思うのと同じで(笑)。
監督のパスカル・トマは同じくクリスティーの「親指のうずき」を映画化した「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵」で成功した方なのだそう。「奥様は名探偵」…そういえばビデオ屋にあったような。大好きなトミーとタペンスのお話ですがな~観なきゃ。
監督自身きっとクリスティーが大好きなんだろうなぁ。作品世界をよく研究しつつ、フランス人らしいユーモアのセンスやエスプリ、軽やかさを感じさせる演出に拍手を送りたいです。細かいところまで神経が行き届いた、とても気持ちのいい映画でした。
そういえば本編の前に「つぐない」「かつて、ノルマンディーで」の予告編が流れて、興味深く観ました。
「つぐない」はイアン・マキューアンの長編「贖罪」の映画化です。「贖罪」はマキューアンの作品でワタクシがもっとも好きな作品で、どうしてこれでブッカー賞(イギリス版芥川賞みたいなものです)が取れなかったのか不思議でならないんですが、まぁそんなことはどうでもよいですよね(笑)。これは映画化には向かない作品だろう?と思っていましたが、ジョー・ライトがあっさり映画にしてしまいました。「高慢と偏見」のジョー・ライト監督がキーラ・ナイトレイのセシリア姉さんで撮る「贖罪」(邦題はテレサ・テン風でwww)………うーーーん(悩)。ジェームス・マカヴォイ(タムナスさん♪)はいいと思うんだけど…この大河メロドラマ風の予告編には激しく不安がよぎる(笑)。
「かつて、ノルマンディーで」は「ニコラ・フィリベール レトロスペクティブ」の1本として上映されるようです。フィリベール、大好きです。普通の人々の暮らしがどうしてこんなに美しいものなのか、魅力にあふれているのか。全部観に行きたいくらいだ~DVDも買うよ!
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